
イヴァンとイルマが、丹精込めてコーヒーを栽培しているベジャビスタBellavista農園に来ました。カウカ県の県都ポパヤン郊外に位置するこの農園は、名前通り遥か彼方までbella(美しい) vista(眺め)が続きます。
残念ながらこの地域も中米と同じで、天候不良のため今年は減産です。
ちょうど僕が訪問した日に、レインフォレスト・アライアンス(熱帯雨林同盟 RA)の監査が入っていました。もともと二人は、環境と労働者の人権を守りながら、おいしいコーヒーを栽培することを目標にしてきました。農園の三分の一の原生林にまったく手を付けず、自然の状態で守っているのもその一環です。この原生林を生物多様性の研究をしているカウカ大学に開放し、絶滅危惧種の蝶々の孵化を行っています。森の中には、甘いとってもおいしい水がこんこんと湧く泉が数か所あり、それを求めて動物や昆虫が集まります。
二人は、自分達で考えながらサステイナブルなコーヒー栽培を模索してきましたが、RAの活動を知ってから、そのガイドラインに沿って実践する道を取りました。そして2008年5月26日にRA認証を取得しました。
RA認証は、一旦取ってしまえば済むものではありません。年に一回の定期監査と抜き打ち監査があり、万が一規則違反が見付かると改善の為の半年の猶予を与えられます。しかし期間内に達成できなかった場合は、認証は剥奪されてしまいます。また2年目以降は、常に前年よりも向上していなければなりません。現状維持では、受け入れられません。
河川・湧水の保護、primary forest(原生林)やsecondary forest(二次林)の保護、動植物の保護、使用できる農薬、農薬の管理方法、労働環境(農薬散布の際の労働者のプロテクション等の安全面)、労働者の住環境、労働者の子弟の教育、農園内の廃棄物の分別処理・リサイクル・リユースと細かく規定があり、それを書き始めたらとてもこのブログでは書ききれません。
RAの本部は、ニューヨークにありますが、世界中の認証農園の監査をニューヨークから出張して行うことは不可能ですし、コストが掛り過ぎます。かかったコストは、生産者に支払い義務が発生しますから、それを極力抑えるために地元の環境問題に取り組みRAの理念に賛同するNGOに監査を委託しています。ちょうど僕が農園を訪問したのは、取得1年目の監査の日だったのです。
翌日アルマによると早朝7時過ぎから監査が始まり、終わったのは夜の10時だったと疲れた顔をして話していました。しかしその疲れた顔の中にも、絶対この監査をクリアーできると自信がみなぎっているのが感じられました。
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