失われたコーヒー、まだ誰もその価値を見出していないコーヒーを探し求めて旅してきた。
いつしか人は僕をコーヒーハンターと呼ぶようになった...

コーヒー探訪記

2009年6月5日 エル・サルバドル

エル・サルバドルにいます。街の至る所でブルーのEl Salvadorと染め抜かれたシャツを売っているので、友達に何かあるのか聞いたら、明日ワールドカップの中米予選でメキシコを迎えての試合があるので盛り上がっているのだと教えてくれました。そう言えば、エル・サルバドルも長いことワールドカップに出ていません。最後に出たのは、確か僕がエル・サルバドルを出た翌年の1982年のことだったと思います。

何故鮮明に覚えているかと言えば、ナショナルチームの監督が僕の知っているサルバドル人で、監督になってからやたらと鼻息が荒く偉そうにしていましたが、無事予選を勝ち抜いて出場権を得てからは更に鼻持ちならなくなったと友人から聞いていました。しかしワールドカップでは、1試合最多失点記録を作り、一次予選で敗退して帰国した彼を待っていた状況は、みなさんの想像にお任せします。
1974年のワールドカップの中米予選では、隣国のホンジュラスとサッカー戦争をやったお国柄です。金曜日の夜とあって、日が暮れると顔に国旗を描いた熱狂的なサッカーファンが、車を連ねて国旗を振りながらメキシコチームの宿舎のホテル周辺を奇声とクラクションを鳴らしながら、ゆっくり走っています。メキシコ選手を寝かさない作戦です。あいにく近くのホテルに宿をとった僕は大迷惑です。
明日は、サッカースタジアムには近づきません。

隣国のグアテマラが、天候異変で減産なのに対し、エル・サルバドルの生産量は例年並みです。しかし1975年にアラビカ種で世界第3位になった往時に比べれば、現在の生産量は三分の一以下になってしまっています。
以前の訪問で貴重なコーヒー樹を見付け、生産者に頼んで別に分けて収穫してもらい、特別な精選を施したコーヒーの品質チェックに来ました。
生豆のピッキング.jpg 熟成が終わったパーチメントと対面し、袋の中に顔を埋めて乾燥具合と出来栄えを確認し、早速サンプルを取り出し脱穀しサイズのチェックです。その後サンプルロースターで焙煎しカップをしましたが、思った通り甘みの強い素敵なコーヒーに仕上がっています。思わず頬がほころびっ放し。これを日本に送って皆様に発表するのが待ち遠しい。

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